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使い分けると何かと便利なDuckDuckGo

目次

突然ですが、検索エンジンについて考えたことはありますか?

当たり前のようにGoogle検索を使っている方も多いと思いますが、Google以外の検索エンジンを使ってみたことはあるでしょうか?

今回は検索エンジンについて語りつつ、DuckDuckGoを紹介していきます。

検索エンジンとは?
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まずはじめに、検索エンジンについて軽く解説します。

検索エンジンは、インターネット上のサイトを検索するシステムのことをいいます。インターネット上には何億もの(もしかしたらそれ以上の)Webサイトがあり、そして毎日作られ続けています。そんな中で、自分が欲しい情報を探すにはどうすればいいでしょうか?

検索エンジンはそんな多数のWebサイトの中から、キーワードを使って役に立ちそうなWebサイトを探し出してくれます。ページを表示する順番は、キーワードが近いとか、内容が十分に詳しいだとか、専門家が書いているとかによって変わるようになっています。

そしてもちろん、検索エンジンはGoogleだけではありません。様々な企業や団体がそれぞれ検索エンジンを作っています。有名なものだと、Google、Yahoo、Bing、DuckDuckGoなどがあります。

さまざまな検索エンジン
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先ほどの章でも少し出てきましたが、検索エンジンはたくさんの種類があります。有名なものをいくつか紹介します。

  • Google

    言わずと知れた、シェアトップの検索エンジンです。statcounterによると、日本では全体のおよそ80%の検索がGoogleで行われています。

    今やGoogleは Google Chrome や Gmail、YouTube、Google マップ、Android、Google Pixel、Chromebook、Google ドキュメント、……などなど、数え切れないほどさまざまなサービスや製品を開発していますが、もともとは検索エンジンの会社だったんですね。

  • Yahoo! JAPAN

    LINEヤフー株式会社が運営している検索エンジンです。ニュースやショッピング、オークションなどもあるYahoo! JAPANですが、こちらも元を辿れば検索エンジンから始まっています。

    以前はYahoo!独自の検索エンジンが使われていたようですが、現在はGoogleの検索アルゴリズムを使用しています。シェアは10%前後です。

  • Bing

    Microsoftが提供している検索エンジンです。Bingは独自の検索技術を使っており、Googleでの検索とは違う結果が出てきます。

    日本でのシェアは8%前後です。WindowsのMicrosoft Edgeでデフォルトの検索エンジンになっているため、Windowsデフォルトで使っている人も多いと思います。

  • DuckDuckGo

    プライバシーの強化や個人情報の保護を謳っている検索エンジンです。検索履歴を保存しておらず、検索結果がカスタマイズされることがないため、自分と似たような情報ばかりに囲まれるフィルターバブルに陥ることが少なくなります。

    この記事で詳しく紹介します。

  • Kagi

    それほど有名ではないですが、個人的に面白いと思ったため紹介します。

    Kagi は有料の検索エンジンです。広告が表示されることがなく、検索結果に集中できるようになっています。また、プライバシーの尊重を謳っているほか、検索結果のカスタマイズもできるようになっています。

DuckDuckGoのおすすめポイント
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DuckDuckGoは “脱Google”、“プライバシー重視” などをメインに紹介される場合が多いです。とはいえ、DuckDuckGoにはそれ以外にも魅力が多くあると思っています。今回は、実際に1年以上DuckDuckGoを使ってきたからこそ言える、プライバシー以外の魅力をお伝えしたいと思います。

Bangによる検索
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DuckDuckGoでは、Bangという機能を使って検索できるようになっています。

Bangは、検索キーワードに !aj のようなキーワードを付けることで特定のサイトで検索できる機能です。

例えば、「ヘッドホン !aj」とすれば、Amazon.co.jpで「ヘッドホン」と検索した検索結果が出てきます。

Bangが対応しているサイトは意外と多いです。私がよく使うBangコマンドを以下に示します。

Bang サイト
!g Google
!aj Amazon.co.jp
!yt YouTube
!wj Wikipedia日本語版
!i 画像検索
!gt Google翻訳
!x X (Twitter)
!r Reddit
!gh GitHub
!qiita Qiita
!yjr Yahoo! Japan リアルタイム検索
!hmiku 初音ミクWiki
!whois ドメインのWhois情報

他にも、特定のサイトに一発で飛びたいときにもBangは便利です。

Bang サイト 用途
!ip https://whatismyipaddress.com/ 現在のグローバルIPアドレスを表示する
!timeis https://time.is/ 現在の時刻を表示する

Bangを使えば、そのサイトへ行く一手間がなくなり、とても快適に検索できます。

Bangの一覧は DuckDuckGo !Bangs から確認できます。

検索地域の指定
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日本語の記事が少ない分野や、英語で書かれたドキュメントなどの原文を探したい場合もDuckDuckGoはとても便利に使うことができます。

DuckDuckGoでは検索窓のすぐ下に、国を切り替えて検索できるトグルがあります。これを例えばアメリカ合衆国などにすれば、英語で書かれたサイトを検索することができます。

探している情報が、英語のQ&Aサイト(Stack OverflowやAsk Ubuntuなど)やRedditに書かれている場合もあるため、とても重宝しています。

Googleにも検索言語を変更する機能はありますが、特定のURLから検索する必要があったり、奥深くにある設定を変更する必要があったりします。そのため、手軽に変更できるという点でDuckDuckGoの方が使いやすいと感じています。

HTML版やLite版がある
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あまり知られていませんが、DuckDuckGoにはJavaScriptが動作しない環境でも使えるHTML版やLite版があります。

HTML版: https://html.duckduckgo.com/html

HTML版はJavaScriptが有効でない場合でも使用できるバージョンです。サジェストなどは利用できませんが、メインの検索機能は問題なく使えます。

Lite版: https://lite.duckduckgo.com/lite/

Lite版はひたすらに軽量です。ファビコン(Webサイトのアイコン)すらも表示されず、ひたすら軽量であることに特化したバージョンです。コンピュータの速度や通信速度が非常に遅い場合でも問題なく使えそうです。試していないので分かりませんが、モバイル通信の速度制限がかかった128kbpsの環境などでは重宝するのではないでしょうか?

APIが無料で使える
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DuckDuckGoにはプログラム内で検索できるようなAPIが用意されています。APIキーも必要なく、完全に無料で使うことができます。

APIキーの管理やレート制限を気にすることなく使えるのは気が楽ですよね。

DuckDuckGoのあまり良くないところ
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ここまでDuckDuckGoの良いところを書いてきましたが、Google検索と比べるとここが惜しいな、というところもあります。

トップの検索結果が微妙な場合がある
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一番上に出てくる検索結果がちょっと微妙なことがあります。例えば、サービス名で検索したときにそのサービスのトップページが一番上に出てくることが理想的ですが、DuckDuckGoではそのサービスのログイン画面が一番上に出てくることがあります。

ログインページへのアクセスが多いからなのかは分かりませんが、ログインページが一番上に出てくるのはちょっと不安な感じがします。

2ページ以降の検索結果が微妙な場合がある
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それほどメジャーでないサービスなどを検索すると、1ページ目はしっかり表示されますが、2ページ目以降に英語や中国語のサイトが混ざってくることもあります。次の「検索結果が不安定」とも関連するかもしれませんが、Googleだと「関連性はちょっと下がるが、とりあえず日本語の記事を出しておく」というような挙動を取る印象があるので、Googleに慣れていると少しびっくりします。

検索結果が不安定
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DuckDuckGoでは、検索画面をリロードする、または再度検索したときに検索結果が変わることがあります。どのようなアルゴリズムでサイトの順番を決めているのかは分かりませんが、検索結果が変わると「前にこのキーワードで出てきたよな…」と記憶を辿るような検索をするときや、「〇〇って調べてみてよ」といった検索エンジン頼りのWebサイトの紹介がしにくくなるので面倒です。

画像検索が遅い
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画像検索が遅いと感じることがあります。ページは読み込まれるものの、画像がいつまで経っても表示されない…といったことが何度かありました。

ただ、今回この記事を書くにあたってDuckDuckGoで画像検索をしてみたら気にならないくらいの速度で表示されたので、杞憂かもしれません。

Google と DuckDuckGo のいいとこ取りをしよう!
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今回は、DuckDuckGoを普通とはちょっと違った視点で紹介してみました。Bangの快適さや言語変更の手軽さを体験するともう戻れなくなると思います。私はDuckDuckGoのBangに慣れすぎた結果、Googleで検索するときも「!yt」と打ってしまって、検索結果が出た後に「あ、これGoogle検索じゃん」となることが多々あります。

ここまで語ってきてなんですが、GoogleとDuckDuckGoは上手く使い分けると良いと思います。気軽な検索はGoogle、英語の情報を見てみたいときにはDuckDuckGo、などとすればそれぞれの良いところを上手く使えるのではないかと思います。

DuckDuckGoのBangにはGoogleへのショートカットもあるため、デフォルトの検索エンジンをDuckDuckGoにしておいて、Googleで検索したいときはすぐに !g でGoogleに切り替えるという形もアリだと思います。

1日に何十回、何百回と使っている検索エンジン、一度気に留めてみてはいかがでしょうか。